このタイミングでそれはない
認知症疑いの母。
月1の病院の日。
父とおとぼけが付き添って行く。
「保険証を確認させて。」と機械に言われ、受付に場所を聞いて行ってみれば、「ここではない。」と言われ、高齢の両親を連れて広い院内を右往左往。
やっと診察を受けるブースに着いた。
待っていると、前のモニターに母の番号が映し出される。
次だ!
…と、このタイミングでなぜか自身のスマホを渡してくる父。
「これでホテルオークラに電話して!それで1時から3人でランチの予約できるか聞いて。」
えっ!
もう順番来ちゃうのに!
案の定、電話している途中でお呼び出し😲
なぜこのタイミングで!
しかも予約した後で「妹も呼んで4人で食べよう!」とまた携帯電話を渡された。
父はもう何年も自分のスマホを持っている。
「これからはスマホの時代だ!!」
と本人が欲しがって契約したものだ。
だけど父は今だにスマホで電話をかけることができないのだった。
ホテルオークラ カメリアでパンを買い占める
病院前からタクシーでホテルオークラへ。
喉が渇いたのでカフェレストランカメリアでオレンジジュース(フレッシュ)を飲む。
やっぱりフレッシュがおいしい。



同じくオレンジジュースを飲んでいた母、おもむろに立ち上がる。
引きこもりの母は最近足腰が弱っているので動作が心もとない。
「どこ行くんや?」
心配そうな父。
「レーズンパン買っておこうと思って。」
ふらふらと買いに行く母を見送り、
「でも考えてみたらあれやな、ママの病院のついでに毎回こうしておいしいものを皆で食べれるなら、それもいいな。楽しみやな!」
「うん!オークラ来るのも久しぶりやわぁ♪」
母の通院を楽しみにするおとぼけ親子なのであった。
この後戻ってきた母に、父は思い付いたように言う。
「おとぼけと妹にもパン買ってやれ!」
今度はみんなで買いに行く。
あるだけのレーズン食パン(4斤)を買い占め、他にも紅茶のパンやら色々買う。
そこへ呼び出された妹が到着。
レーズンパンではなくソフト食パンを買って欲しいと言う。
妹(アラフィフ。専業主婦。)は種類の違う食パンをそれぞれ買ってもらっていた。
ホテルオークラ 桃花林で呑む赤ワイン
予約したのは桃花林(中華)。
母が元気な頃は毎月オークラのどこかでランチするのが恒例だったけれど、行かなくなって久しい。
久しぶりの桃花林はメニューも少し変わっていた。
セットメニューがチャリティーランチしかないので、好きな五目焼きそばをチョイスする。
妹はハーフサイズを幾つか組み合わせて、自分でカスタマイズしたセットメニューを食べていた🤭
おとぼけと妹はポルトガルの赤ワインで乾杯だ🥂





メニューは違えど何らかの形で焼き豚が入っていて、4人とも食べていた。
ここの焼き豚は本当においしい。
母を駅まで送り届ける任務
父は用事があるとかで食べ終わると先に帰ると席を立った。
帰り際、おとぼけに、
「申し訳ないけど、ママのこと、三宮の駅まで送ってやってな!頼むなっ!」と心配そう。
「任せときっ」っとばかりに母の荷物を確認し、ふらつく母の手をとり会計まで進む。
と、追いかけてらしたスタッフが、
「お忘れではないですか?」
手に持っているのはおとぼけの日傘ではないの!!
母の荷物に気を取られて自分のを忘れるという失態💦
もう他にお客さんもいないので、お店の方には申し訳ないけど、あえて母にゆっくりでも自分でお金を支払ってもらう。
そして、なるべく小銭も使ってもらう。
お店を出たところでまたスタッフが追いかけてきた。
またしてもおとぼけの忘れ物だ!
クロークにジャケットを預けていたのを忘れていた😱
母の認知症よりわたしの認知症が心配だわ!
それでも妹と別れた後、母のお茶に付き合い、母のお気に入りのお店YUI(旧クロワッサン)でお買い物に付き合い、何度も「ひとりで大丈夫。あんた、晩御飯の支度もあるでしょ?もう帰っていいよ?」って言われても、父との約束があるので駅までしっかりと送り届けた。
「あんた、律儀やな。」と、母。
真面目なのです。
母は歩くのがゆっくりなのもあり、駅で別れたのは6時過ぎだった。
もう真っ暗だ。
でも母とのおしゃべりは楽しいのであっという間だった。
ちなみにこの日もお茶は、いつもの大丸1Fカフェラで。
寒いのでテラス席ではなく店内で温かいアーモンドプラリネのカプチーノをいただいた。
カフェラのコーヒーはおいしいと思うのだけど、苦いのは苦手なので、最近はこのクリームを浮かべたドリンクが気に入っている。
こんだけおいしい物を色々食べさせてもらって、お土産のパンもいただいて。
そりゃ、楽しくて時間経つのもあっという間やわ。




また飲みましょう!


